
同じものを食べているのに、太りやすかったり痩せやすかったりするのは、体質だから仕方ないと諦めていませんか。実は、その体質は腸内細菌に秘密があります。
腸内細菌には「ヤセ菌」と「デブ菌」と言われるものが存在しています。ヤセ菌を増やすことで、代謝が上がり、脂肪がつきにくい体質を作れるのです。
本記事では、ヤセ菌とデブ菌の正体や、ヤセ菌を増やす食生活について詳しく説明します。
食べても痩せやすい体質になりたい方におすすめです。ヤセ菌を増やして健康的なダイエットをしていきましょう!
腸内細菌にいる「ヤセ菌」と「デブ菌」の正体
私たちの腸内には、たくさんの細菌がすんでいます。大きく分けると「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つです。だいたい、善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割が良いバランスとされています。
「ヤセ菌」と「デブ菌」は日和見菌の中に存在します。日和見菌は、善玉菌と悪玉菌のどちらか多い方に味方するため、善玉菌が優勢の腸内環境に整えていくことで、ヤセ菌が増え、痩せやすい体質になれるのです。
まずは、ヤセ菌とデブ菌の特徴を抑えておきましょう。
<ヤセ菌の特徴>
ヤセ菌は、食物繊維を消化する過程で、短鎖脂肪酸という物質を作り出し、食べても太りにくい体質にしてくれます。
短鎖脂肪酸は、脂肪の吸収を抑えたり、脂肪の燃焼を助けたりするため、肥満の予防になります。また、短鎖脂肪酸によって分泌するホルモンは、食欲を増進させるホルモンの分泌を抑える働きがあるため、食欲をコントロールできるのです。
ヤセ菌は、水溶性食物繊維が大好物です。最低でも1日に1回は、水溶性食物繊維を多く含む食材を摂りましょう。食事の最初に食べることで、満腹感を得られて食べ過ぎを防げます。
<デブ菌の特徴>
デブ菌は、腸内に入ってきた食べ物からエネルギーとなる糖質を吸収し、太りやすい体質にしてしまいます。栄養が吸収された残りカスからも吸収するため、消費しきれなかったエネルギーは、脂肪となり蓄積して太ってしまうのです。
デブ菌は、脂肪分の多いものや甘いものが大好物です。高脂質な揚げ物や肉料理、高糖質なお菓子などは、デブ菌にとってのエサとなるため、食べる食材や量に注意しましょう。
ヤセ菌を増やすおすすめ食材3選
ヤセ菌の多い腸内環境を作り、痩せやすい体質にするためには、デブ菌の好む高脂質・高糖質な食事は控え、ヤセ菌の好む食材を摂ることが大切です。
ヤセ菌を増やすためには、水溶性食物繊維、オリゴ糖、発酵食品を意識して摂りましょう。

1.水溶性食物繊維
ヤセ菌のエサとなる水溶性食物繊維を摂ることで、善玉菌も増え、悪玉菌が増えにくい腸内環境を作れます。
おすすめの食材は以下の通りです。
・海藻(わかめ、昆布、めかぶ、もずく)
・野菜(ごぼう、オクラ、キャベツ)
・もち麦、オートミール
・きのこ類など
水溶性食物繊維は毎日食べ続けることが大切です。白米にもち麦を混ぜたり、味噌汁に海藻を入れたりすることは、今すぐ簡単に出来ることなので、ぜひ取り入れてみてください。
2.オリゴ糖
オリゴ糖は善玉菌が喜ぶ糖で、善玉菌を増やすことでヤセ菌の増殖を促します。オリゴ糖は消化吸収しにくく、大腸にそのまま届き善玉菌のエサとなります。
オリゴ糖はシロップとしてだけでなく、玉ねぎ、バナナ、大豆などの身近な食材にも含まれています。一度にたくさん摂ると、お腹を下してしまうこともあるため、普段使っている砂糖を置き換えたり、オリゴ糖を含む食材を食べたりして取り入れましょう。
3.発酵食品
乳酸菌や麹菌が入った発酵食品は、善玉菌を増やし、悪玉菌を減らします。
納豆、味噌、漬物、酢などの発酵食品は、日本人が古くから慣れ親しんだ食べ物のため、日本人の腸に相性が良いと言われています。
味噌汁は、発酵食品の味噌と、食物繊維の野菜や海藻を取り入れられるメニューのため、おすすめです。

今日からできるヤセ菌を増やす生活習慣
ヤセ菌を増やすためには、食事だけではなく毎日の規則正しい生活習慣も大切です。
「脳腸相関」という言葉がありますが、脳と腸はお互いに影響し合う関係にあります。自律神経が乱れることで脳にストレスが溜まり、それによって腸の不調を引き起こすのです。
規則正しい生活を心がけ、腸内環境を整えていきましょう。
・朝起きたらカーテンを開けて太陽を浴びる
・1日15分程度の軽い運動をする
・ぬるめのお湯でゆっくり湯船につかる
・7〜8時間の睡眠をとる
そのほか、以前の記事で腸を整える習慣をご紹介しています。(「今すぐできる!難しくない腸活習慣10選」)
ぜひ、合わせてお読みください。
