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“脂肪の吸収を抑える”“血糖値の上昇をおだやかにする”の機能表示、その正体は?

近年、「脂肪の吸収を抑える」「食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにする」といった効果をうたうお茶や飲料水がスーパーやコンビニの棚に並ぶようになりました。健康志向が高まる中、こうした“機能性表示食品”は大きな人気を集めています。

それはどのような成分で成り立っているのか?

本記事では、これらの飲料の“機能”がどのように作られているのか、そして本当に飲料として摂るべきなのかについて少し深掘りしていきます。

成分表を見てみると

たとえば、スーパーでよく見かける以下のような表記。

「食事から摂取した脂肪の吸収を抑える」
「食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにする」
「食後の血糖値の上昇をおだやかにします」

これらの飲料の成分表を見てみるとその多くに共通することは"難消化性デキストリン"という成分が含まれています。

これはメーカー各社が特別な技術を開発したのではなく、もしかしたら"難消化性デキストリン"の働きを示しているだけということでしょうか。

難消化性デキストリンとは?

難消化性デキストリン(イソマルトデキストリンを含む)は、トウモロコシなどのデンプンを加工した水溶性食物繊維です。

特徴は以下の通りです。

・水に溶けやすい
・味や匂いのクセがほとんどない
・食品に混ぜても違和感が出ない
・血糖値や中性脂肪の上昇を抑制する研究データがある

これらの性質から、飲料に混ぜても味がほとんど変わらず、透明のまま仕上げることができるため、“機能性清涼飲料水”では非常に使いやすい素材ということになります。

市販の“脂肪吸収を抑える”系飲料の中身はシンプル

機能性表示食品の清涼飲料水の原材料表示をよく見ると、こう記載されています。

難消化性デキストリン(食物繊維)
香料
甘味料(アセスルファムK、スクラロースなど)
酸味料

つまり、メインの機能付与成分は難消化性デキストリン一種類。あとは味や飲みやすさのための調整剤が入っているだけ、というケースがほとんどです。

ですので“痩せる成分”の正体は「難消化性デキストリン」ということになります。

わざわざ飲料として買う意味は?

通販サイトでは"難消化性デキストリン"単体が安価に販売されています。つまり、これを水やお茶、スープなどに溶かせば、市販の機能性飲料とほぼ同じことがでるというこになります。

通販サイトでは"難消化性デキストリン"を単体で購入することできますが、分量は自己判断となりますので注意が必要です。また、機能性飲料を買うメリットとして以下のことを挙げることができます。
・すでに溶けているので手間がゼロ
・管理が簡単(1本=1回分)
・外出先でも飲める
・味が整えられている

"難消化性デキストリン"を単体で購入する場合のメリットとして「安価」一択ではないでしょうか。
※1か月分が千円程度。粉(難消化性デキストリン)を買って飲んでも安価に同様の効果が再現できる

▲難消化デキストリンの粉末

機能性飲料は「特別な魔法の飲み物」ではない

健康系の清涼飲料水の多くは、難消化性デキストリンという“食物繊維”によって機能を担っています。
その正体は意外にシンプルで、特別な成分を使っているわけではありません。


・自分で粉(難消化性デキストリン)を買って飲んでも安価に同様の効果が再現できる

“機能性”という言葉は時に大きな期待を抱かせますが、一歩踏み込んでみれば仕組みはとても合理的。
賢く選ぶことで、日々の食生活や健康管理にも役立てることができます。

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