人生100年時代と言われていますが、生涯健康でいられる自信はありますか。
健康でいるためには食事・睡眠・運動のバランスがとても大切です。
これは免疫力にも大きく関わり、免疫力が低下してしまうと病気になりやすくなります。
病気の中でも、男性の2人に1人、女性の3人に1人が「がん」になると言われています。また、日本人の死因で一番多いのもがんで、その中でも大腸がんは男女ともに増加傾向にありとても身近な病気です。
今回は、健康で楽しい人生を送るために、大腸がんになるリスクを減らす毎日の食事で気をつけるポイントをご紹介いたします。
大腸がんのリスクを減らすために気をつけたい食習慣
大腸がんの原因はさまざまありますが、食の欧米化に関係があると言われています。
食の欧米化とは、ハンバーガーやピザといったファーストフードなど、肉類や乳製品が中心で野菜が少ないメニューのことです。
つまり、肉類はほどほどにし、野菜をしっかり摂ることで大腸がんのリスクが減らせるとも言えます。
大腸がんの患者が多いアメリカでは、食生活の改善で野菜や果物の摂取量を増やすために「5 a day」という運動が始まりました。
これは1日に5皿(350g)の野菜と200gの果物を食べようという内容です。
その結果、野菜や果物の摂取量が増え、がんをはじめとする生活習慣病による死亡率が減少するなどといった効果もあらわれています。
1日に必要な野菜と果物の目標量と不足量
日本でも、野菜は1日あたり350g以上、果物は1日あたり200g以上が目標摂取量として推奨されていることはご存知でしたでしょうか。
しかし現状は、野菜は280g程度、果物は100g程度の摂取量しかとれておらず、目標に対して野菜は70g、果物は100g足りていません。
では、具体的にどのくらい足りてないかというと、野菜は小鉢1皿程度です。素材でいうと、トマト1/2個、きゅうり1本分、キャベツ1枚分、もやし1つかみくらいです。果物はみかん1個、バナナ1本、りんご1/2個くらいの量になります。
これらを毎日の食事にプラスすると考えると、決して難しい量ではないですよね。
野菜をより毎日の食事に取り入れるコツをご紹介します。
毎日の食事に野菜を取り入れるコツ
普段の食事に野菜が足りていないかもと感じる時には、以下のことを参考に意識してみてください。
・作り置きで副菜を1品用意する
小鉢1皿程度が足りていないと言われているため、作り置きをして普段の食事に1品プラスしてみましょう。時間のある時に作り置きをしておけば、忙しい朝でもすぐに用意できます。
・主食に野菜やきのこを入れてかさましする
生姜焼きや牛丼など、お肉がメインの主食に野菜をたっぷり入れてかさましをしましょう。玉ねぎ、もやし、きのこ、キャベツなどの、かさましアイテムを冷蔵庫に常備しておくと便利です。
・茹でたり、煮込んだりする
生野菜で350gとなると多く感じるかもしれませんが、茹でることでカサが減るため一度に多くの量の野菜を食べることができます。鍋やスープにすれば、野菜から溶け出したビタミンなどの栄養素もしっかり摂ることができます。
・外食をする人は小鉢の副菜を1品追加する
不足していると言われている小鉢1皿分の副菜を選びましょう。また、コンビニでもサラダや手軽に食べられる野菜スティックも販売されているので、上手に利用してみましょう。
食物繊維で腸内環境を整えよう
食物繊維は便通をよくして腸内環境を整える大切な栄養素であり、大腸がんのリスクを減らすことが期待できます。
食物繊維には、水溶性と不溶性の2つの種類があります。
水溶性食物繊維は名前の通り水に溶けやすく、溶けてゼリー状になり腸の中をゆっくりと移動します。もずく、めかぶ、わかめ、オクラなどの、ねばねば食材に多く含まれています。
一方で不溶性食物繊維は、便のカサを増やして腸を刺激し排便をうながします。大豆、ごぼう、豆類、きのこなどに多く含まれています。
どちらか一方を食べればいいと言うわけではなく、不溶性と水溶性を2:1のバランスで摂ることが大切です。水溶性食物繊維は不足しがちと言われているので、ねばねば食材を意識して取り入れると良いでしょう。
まとめ
日本人の死因で男女ともに多い大腸がんに関して、リスクを減らす毎日の食事で気を付けるポイントをご紹介しました。
1日に350gの野菜(小鉢5皿分)と200gの果物を摂るために、まずは不足していると言われている野菜70g(小鉢1皿分)を意識して摂ってみましょう。また、果物は朝食にみかん1個程度の量をプラスしてみてください。
合わせて、水溶性の食物繊維を摂ることを意識しましょう。わかめやオクラは、味噌汁やスープなどに使いやすい食材でおすすめです。
大腸がんは、早期発見・早期治療をすれば治る病気です。日々の食生活に気をつけてリスクを減らしながら、定期検診を受けていきましょう。
今回ご紹介した野菜をしっかり摂る食生活は、大腸がんだけでなく他の病気のリスクも減らせるため、人生100年時代を健康に過ごしていくために意識して取り組んでみてはいかがでしょうか。