ピックアップ
「空腹」こそ最強のクスリ|健康本01

【ケアラで「健康本」を紹介していきます】
はじめまして、ケアラ編集部・おかししかお(46歳/肥満/健康本コラムニスト)です。趣味は寝ること、散歩すること、おかしを食べることです。

健康本をメインに食や睡眠や散歩にまつわる「おすすめの本」を紹介していきたいと思っています。

今回ご紹介するのは「断食」や「カロリー制限」を医学博士の目線から解説している、『「空腹」こそ最強のクスリ』(著者・青木厚)です。

▲「空腹」=「断食」ブームのはじまりとなった本です。

【断食の大ブームがキテます】
近年、大ブームが起きている断食について書かれたもので、どうやら「腹ペコ」状態にはカラダに良いことがあるそうなのです。なんだか読んでいるうちにお腹が減ってきました。

なお、そのリスクについてはこの記事の最後にすこし触れますので最後までみてみてくださいね。
※最後にすこしグロテスクな画像がありますので苦手な方は目をつぶってください。

「無理なくやせる!」
「頭がさえる!」
「疲れにくい体になる!」
「とてもシンプルで実践しやすい!」
「体調がよくなった」
「即身仏になれました!」

↑こんな感じで歓喜のメッセージが飛び交っているらしく、ほんとなの…!? ということでさっそく本の内容を紹介していきますね!

ちなみにこのコラムを書いている私は、腹ペコ状態に3分以上は耐えられない体質のため「断食してみた」は「やってみていない」ことを白状いたします。

【空腹が促進するオートファジーってなに?】
著者・青木厚氏は医師としての経験を活かし、空腹状態が体に与えるポジティブな影響を本の中で解説しています。著者名を検索してお写真を拝見したところ…やっぱりスラっと痩せていました。

具体的には空腹が「オートファジー」(Auto fuzzy)を促進し、病気の予防や老化の遅延につながるという内容です。

オートファジーという聞きなれない単語が出ました!

なにかの必殺技?家電の新しいオート機能?のように聞こえますが、オートファジーというのはもともと人間に備わっている「細胞の自己浄化作用」ということでした。

そして、断食を利用することでオートファジーをドバドバっと解放して、健康になったり長生きできたらいいよね、ということみたいです。

おしまい。ちょ待っ、もうちょっとだけ続きます。

▲オートファジーのイメージ

なんと、オートファジーは特定の食品を摂ることでより活性化できるようです。

天然の食品成分の中にオートファジーを活性化する成分がいくつも見つかっていて、もっとも有名なのが「スペルミジン」(spermidine: SPD)です。 

スペルミジンは納豆や、熟成したチーズ、豆腐、しいたけ、しょうゆ、味噌などに豊富に含まれています。

【断食に潜む即身仏になるリスク】
と、ポジティブで良いことづくめの断食に思えますが、一方でリスクも存在します。

断食やカロリー制限が全ての人に適しているわけではないため、断食してみようかな?と思った方は自身の健康状態をよく理解し、医師の助言を仰いで慎重に実践されてみてください。

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」(『善悪の彼岸』ニーチェ)という有名な言葉がありますが、「即身仏に近付いている時、即身仏もまたこちらに近付いているのだ」なんて想像してしまって背筋に冷たいものが走ります。

断食に夢中になりすぎて振り返ればヤツがいる…なんてことにならないようお気をつけください。

▲画像をクリックすると、外部サイト「即身仏:厳しい修行の果てに涅槃(ねはん)を目指したミイラ仏」(nippon.com)へと飛んでモザイクの無い「即身仏」が表示されます。

【「断食」でカラダケア】
さて、そんなこんなでこの本の魅力と感じる点は、科学的根拠=エビデンスに基づく説明と実践的なアドバイスが含まれていることです。

初心者でも取り組みやすい断食方法や、日常生活に取り入れやすい食事の工夫が紹介されているため、カラダのケアに気をつかうケアラのユーザーさんにとっても有益な情報が詰まっていると断言します、断言しないまでもおすすめできます。

「健康維持」や「体質改善」に関心のある方にとって、また、新しいカラダケアの方法のひとつとして「断食」を取り入れてみたい方に役立つと思われる一冊でした。

それでは適度にご無理なく、断食ライフをお楽しみください☆またみてね☆


●「おかししかお」これからの記事予定
04 >>> 「暗闇」を歩いてダイエット!?
03 >>> 休養学: あなたを疲れから救う
02 >>> 唐揚げにはマヨがいいっ!?

<今回ご紹介した本>
新版 「空腹」こそ最強のクスリ 新書 – 2024/3/28

著者:青木 厚
出版社:アスコム (2019/1/26)
発売日:2019/1/26
言語:日本語
単行本(ソフトカバー):214ページ

おすすめの記事