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消された?謎のビタミンB17を探る/なぜフンザの人々は健康なのかフンザ渓谷の秘密

【編集部より】ネット上でビタミンB17は強い抗がん作用がるため(一部の圧力で)消されたビタミンという情報が多々あります。ビタミンB17は正式なビタミンとして否定されたことにより「アミグダリン」と呼びます。また、杏やウメなどバラ科の種に含まれる「アミグダリン」を大量に摂取すると中毒症状を起こす危険があるとされています。一方で、今回の記事を頂いたパキスタン在住のライターさんからは日常的に杏やその種を食べているというリアルな報告もあります。今回の記事では誤解が生じないよう編集部の客観的な考察を交えております。

こんにちは、アティカです!皆さんに私の考えや経験をシェアできること嬉しく思います。今、パキスタンでは季節が変わり始めていて、暑い夏が終わり、心地よい涼しさの秋がやってきました。空は柔らかな青色と金色の美しいグラデーションで染まり、夕方には少し肌寒さも感じるようになっています。

さて、今回はフンザ渓谷における健康についてお話ししたいと思います。この場所は、さまざまな文化が交わる独特の視点を持っているので、その魅力を楽しみながら、みなさんの心に響く内容をお届けできれば嬉しいです。ぜひこの記事を読んで、みなさんのご意見を聞かせてくださいね!

~フンザとは~
パキスタン北部の山岳地帯にあるフンザは、住民の驚くほど長い寿命と健康で広く知られています。この地域は、独自の生活習慣や食文化で、フンザの人々が90歳や100歳を超えても元気に暮らしているそのライフスタイルに注目されています。

そして、フンザはその美しい風景と独自の文化によって、多くの旅行者や研究者にとって魅力的な地域です。

▲フンザの風景

フンザの環境について

フンザは標高約2,500メートルに位置し、周囲には山岳地帯で高い山々があります。気候について、夏は温暖で乾燥し、冬は寒冷で降雪があります。そのような環境で、フンザの人々は日常的に体を動かすアクティブな生活を送っています。

フンザ川の水源は氷河水で「フンザ水」とも呼ばれ、その水は農業や生活用水として利用されています。山々から流れ出る非常に純粋でミネラル豊富な水です。このミネラル豊富な水は健康維持の一つの要因ともいえるでしょう。

▲ミネラル豊富なフンザの水

その健康の秘訣に迫る

▲フンザの風景

・オーガニックな生活
オーガニックな食材、そして化学肥料や農薬を使わずに地元で生産された食材を食べます。そして、小麦、大麦、そばといった全粒穀物が中心で、バランスの取れた食生活を維持しています。精製された加工食品を多く食べることはしません。
⇒過度な食品添加物を摂取しないため病気へのリスクが軽減される。

・果物の摂取
フンザでは豊かな農業と多様な気候に恵まれ、多くの果物が栽培されています。フンザで最も有名な果物の一つで、特に乾燥アプリコット(杏)です。その他、季節に応じてリンゴや梨、プルーンなどです。
⇒抗酸化物質、良質な脂肪、ビタミンAとE、そしてがん予防に効果があるとされるビタミンB17を豊富に含むアプリコットの果実と種が主要な果物です。その他、栄養を補うために乾燥アンズやアンズオイルも活用されています。

・野菜の摂取
ほうれん草、ジャガイモ、ニンジン、トマトなどの野菜を定期的に摂取します。
⇒カリウムや葉酸やさまざまなビタミンがの栄養素で、糖尿病や心臓病などの慢性疾患を発症する可能性が低くなります。

・山岳の生活
山岳地帯のため日常的に体を動かすアクティブな生活を送っています。
⇒日々の生活より身体活動が多くなりそれが適度な運動となります。

・自然治癒へのアプローチ
フンザ文化では、自然治癒法や伝統的な薬草療法が今もなお活用されており、古くから受け継がれてきた知識と自生する薬草に頼っています。
⇒化学的な薬を使わないため自然への依存が高く、薬による副作用の影響は少ないです。

・断食
定期的な断食を行います。
⇒代謝をコントロールし暴食を避けるために彼らは断続的な断食と適度な食事をします。

・ストレスフリー
フンザの人々は強い帰属意識と生きがいを持っています。彼らは家族や地域社会との絆を大切にし、助け合いの精神が根付いた環境を作り上げています。
⇒ストレスフリーな生活を送ることができます。

フンザの人々は、植物中心の食事、頻繁な運動、きれいな水、低ストレス、そして親密な社会的関係を重視して長寿で知られています。遺伝的要因も関与しているかもしれませんが、彼らのライフスタイルが、健康と長寿に大きく寄与しています。自然、シンプルさとバランスが健康の礎となっています。

▲フンザの街並み

ビタミンB17とアプリコット(杏)について

▲アプリコット(杏)

アプリコットは、果実も種子も食べることができ、さまざまな形で毎日の食事に取り入れることができます。

フンザ及びフンザ近郊の地域では、アプリコットの種を乾燥させて種を割って中の粒を生またはローストして食べるのが一般的です。一部の料理では、種を粉砕して料理に加えて調理することもあります。それは、スムージー、サラダ、パン、スープ、焼き菓子などにに混ぜて料理の材料にします。

その他、種子から抽出される油はスキンケアにも使用されます。

これらの種子には、ビタミン B17 などの重要な栄養素が含まれるなど、数多くの健康上の利点があります。

アプリコットの種から、少量のシアン化物を放出する可能性があるため、アプリコットの種を適度に摂取することが重要です。摂取方法は個人の好みによりますが、摂取量を守ることが大切です

アプリコットの種を食事に取り入れると風味と栄養の両方が加わりますが、安全を保つためには適量を楽しむことが重要です。生で食べても、ローストしても、食事に混ぜても、多用途性と潜在的な健康上の利点を提供し、あなたの新たな知識ににしてください。

【編集部の考察】
・フンザの人々が健康で長寿なのは食生活や生活環境による点が、健康に大きく寄与していると考えられます。
・フンザの人々やその周辺の地域では杏やその種を日常的に食べているのは事実です。
・杏やその種を日常的に食べるフンザの人々が「アミグダリン」からのリスクをどのように回避しているかは明確ではありません。
・日本国内で杏やウメは流通してるため、それらの種を食べることは容易です。また、杏の種をパウダー状にした食品も国内で流通してます。(毒性があるなら規制すべきでは?)

ビタミンB17による抗がん作用を否定する文献もあれば、それを肯定する文献もあり、その効果や効能について不明です。

そのため、それらを摂取するとしても過度な摂取は絶対に避けるべきです。

▲フンザの風景

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